小さい頃はお父様と結婚したいと思うほど大好きで、よく「チュウして!!」とせがんでいた。


今も勿論大好きだけど、父とし尊敬し愛している。


母もリオも勿論愛している。


かけがえのない私の家族だもの。



『シエル様、そろそろお時間でございます』

『あぁ、そうだな』



サハルドの言葉にお父様はお母様の腰に腕を回し歩き始めた。


私たちもその後ろに続き歩き始める。


サハルドと言うのはラキと騎士団長エルグラムの実の息子で、いつも私がお城を出る際には護衛をしてくれている。


私よりも一つ下だけど、私なんかよりもしっかりしていて頼りになる。


仕事が絡んでいないときは、私、リオ、サハルドは本当の兄弟の様に仲がいい。