月夜の太陽

ベッドが揺れ、隣に目を向けるとリオが寝転がっていた。



『目を覚ましてからルナは一度も泣いてないね』

「次に泣くときは嬉し泣きがいいの……ソルと一緒に」

『そうだね……悲しかったり辛かったりで泣くのはない方がいい』



1人でいても、誰といても必ず頭のどこかにソルがいる。


片時も忘れることなんて出来ない。



『ロナウドさんとの婚約はどうするの』

「解消するつもり、というかお互い望んでいないことなんだからこのままの関係でいる方が不自然でしょ?」

『そうかもしれないけど、そう簡単に解消できるものなの?』

「それは分からないけど、お父様がきっとどうにかしてくれると思ってる」

『父様と母様には本当迷惑掛けっぱなしだよね。いくつになっても頭が上がらないんだろうな』

「そうね」



私たちは顔を合わせて静かに笑い合った。


厳しいときもあるが、いつも温かく心を尊重しながら見守ってくれている両親。


私たちにとってお父様とお母様はとても偉大で、誰よりも尊敬している。