一目も気にせず私はソルに思いっきり抱きついた。



「無事ッで、良かったッッ」

『……本当に…あのルナ、なのか?』

「そうだよッッ」



そう答えるとソルも私を抱きしめ返してくれた。


今まで離れていた分を取り戻すかのように、お互いきつく抱きしめあった。


そんな私たちの甘い雰囲気を壊したのは言うまでもなくリオだった。



『そんなところ父様に見られたら大惨事になっちゃうよ』

「どうして今そんな事言うのよぉ!!」

『立ち話もなんだから早く城に入ろう』



リオの言葉に頷いたとき、エレナと目が合った。



「エレナ…リリアさん、フィズさん……ごめんなさい」



私は深くみんなに頭を下げた。



「ル、ルナ…様」



しょうがない反応なのかもしれないが、エレナにそう呼ばれたことがショックでしょうがなかった。