「リオは付き合ってる人とかいないの?」



身を乗り出して興味津々に聞いているエレナに便乗するかのように、周りの女たちはこちらの様子を伺っている。



『付き合ってる人はいないけど、物心ついたころから特別な人はいるよ』

「それって好きってこと??」

『好きじゃないよ、愛してるんだ』

「きゃぁぁぁ!!リオにそこまで想われている人を見てみたい!!」



リオの穏やかな笑顔とは打って変わって、聞き耳を立てていた女たちはがっかりした顔を浮かべている。


リオの顔を見ると本当に相手のことが好き過ぎてしょうがないというふうに見えた。



「それってルナのこと…じゃないよね?」

『どうしてそう思うの?』

「前に大切な存在だって言ってたから」

『ルナは大切で特別な存在だけど、恋愛感情の愛しているではないよ。しいて言うなら、僕とルナは一心同体かな』

「ん～…リオはたまに難しいこと言うよね」



一心同体?


俺もエレナ同様リオの言っている意味がよく分からない。