私は促されるままソファーへと腰を下ろした。



『ルナに本当の話をした日から改めて考えてみたんだ』

「何を考えたの?」

『父上が可笑しくなってしまった時期のことをだよ』

「何がきっかけか分かったの?」



ロナウドは伏せていた目を開け、私の目を捉えた。


その目は怒りで熱を帯びているようだった。



『あの怪しい商人と一緒に帰ってきてからだよ…父が可笑しくなってしまったのは……』

「だったら…どうにかして商人を出入り禁止にすることはできないの?」

『それは難しいだろうね。父が直々に抱えている者たちだ、私には出入り禁止にする権利がない。それに、父を説得するのも難しいだろう』



それもそうよね……。


ビリー様の機嫌を損ねてしまうとイエラ様が危険な目にあってしまう。


誰かのご機嫌を取りながら行動したことがない私には、とても難しい問題だ。