月夜の太陽

本当にこのお城の使用人は無表情。


私たちのいるお城とは全く違う雰囲気。


エメラルディア家に仕える使用人は基本的にはみんな笑顔で柔らかい雰囲気の者ばかり。



『癖なの?』

「何のこと?」

『ここに着いたころからずっと気配を消しているから』

「お城の敷地内を出たら気配を消すように言われて育ったの。特に私はね」



ロナウドは感心したような顔をし、納得しているようだった。


当たり前の様にしていたことだったから、いつのまにか体に染み付いていた。



「……あれは?」



さすがに指を指すわけにはいかないので、分かるように気になる方へと目配せをした。



目線の先にはフードを被り、少し異様な雰囲気をかもし出している者が数人立っていた。


すると、ロナウドは殺気までは出さないまでも、凄く怪訝そうな顔をした。