「純血の姫はその者が純粋な純血であるほど、その血は他者に多大な力を与えることが出来る。それはよく知っているわね?」
「うん」
「シエルも私も、私に関わる者そうでない者、たくさんの者たちが私の血のせいで苦しみ言葉では言い表せないほど、辛い思いをしてきたの。一時期自分は存在してはいけないのだと、死を覚悟したことがある」
「お母様が!?」
「えぇ。だけどそんな事をしても意味がないと気付かされ、運命を受け入れ犠牲になってしまった者たちへ償いをしようと強く心に誓ったの。気付かせてくれたのはラキとお腹にいるあなたたちだった」
「私たち?」
「そうよ。だからとても感謝しているの。いつか、もしかしたらルナも辛く悲しく、苦しむ日がやってくるかもしれない。だから、そうならない為にももう少し自覚をして欲しい。自分の血がどれだけの影響力を持っているのかということを」
母の手が私の顔へ伸び、指で涙を拭ってくれた。
いつの間にか涙を流していたようだ。
母は過去を思い出しているんだろう。
とても辛そうな顔をしている。
「ごめッッん、なさい…」
子供の時から私が泣くといつもそっと優しく抱きしめてくれる母。
そんな母の腕の中はとても落ち着く。
「うん」
「シエルも私も、私に関わる者そうでない者、たくさんの者たちが私の血のせいで苦しみ言葉では言い表せないほど、辛い思いをしてきたの。一時期自分は存在してはいけないのだと、死を覚悟したことがある」
「お母様が!?」
「えぇ。だけどそんな事をしても意味がないと気付かされ、運命を受け入れ犠牲になってしまった者たちへ償いをしようと強く心に誓ったの。気付かせてくれたのはラキとお腹にいるあなたたちだった」
「私たち?」
「そうよ。だからとても感謝しているの。いつか、もしかしたらルナも辛く悲しく、苦しむ日がやってくるかもしれない。だから、そうならない為にももう少し自覚をして欲しい。自分の血がどれだけの影響力を持っているのかということを」
母の手が私の顔へ伸び、指で涙を拭ってくれた。
いつの間にか涙を流していたようだ。
母は過去を思い出しているんだろう。
とても辛そうな顔をしている。
「ごめッッん、なさい…」
子供の時から私が泣くといつもそっと優しく抱きしめてくれる母。
そんな母の腕の中はとても落ち着く。