お父様に後は2人でゆっくり過ごすと良いと言われ、私は今ロナウド様と2人でテラスでお茶をしている。


会話は弾むどころかここに来て一言も言葉を交わしていない。



『シエル様もローズ様も、本当に素敵な方々ですね』

「ありがとう、そう言って頂けると私も嬉しいわ」

『そんな態度を取っていたら皆さんにばれてしまいますよ。例え口に出さずとも、ばれてこの話が流れてしまった時も命の保障は出来ませんよ。彼のね……』

「ご忠告どうもありがとう。今後は気をつけますわ」



私はわざとらしくロナウド様に笑顔を向けた。


私の笑顔に対して返してきたロナウド様の笑顔も、何の感情もこもっていないような笑顔だった。


永遠ともいえるこの命…まるで地獄のように感じた。



『これからはロナウドとお呼び下さい』

「えっ?」

『その方が周りの者たちは私たちの仲を信じやすいでしょう?ルナ様が本当に私の事を愛して下されば別ですけれど』

「……では、私の事もルナとお呼び下さい」



こんな最低な方法で婚約をこぎ付けたくせに、私に愛される日が来るとでも思っているの!?


嫌悪感が増すばかりだわ。