もうすぐで夕食の時間。


お父様来てくれるかな…。



「あっ、リオ」

『ルナも今から向かうところ?』

「うん」



お互い部屋にいると、同じ予定の時は必ず隣の部屋にいるリオと出る時間が一緒だ。


双子特有の不思議なところ。



『どうして街に行くのを止めたの?』

「理由なら話したじゃない」

『本当は違う気がするから』

「双子の勘?」

『そうだね』



本当の話以外、何を話してもリオはきっと信じてくれない。


信じてもらえない事が分かっていても、リオには話せない。


誰にも真実を話すつもりはない。



「他に理由なんてないよ。この前話した事が全てだもの」

『…そう』



少し悲しそうな顔を見せるリオ。


話してあげられなくてごめんね。


気にかけてくれてありがとう。