『どうしても…一緒にはいられないのか?』

「うん…」

『もう、会うことも…できないのか?』

「…うん……ッッ」



ソルに力一杯抱きしめられる。


傍にいられるだけで幸せだった…こうやって、ソルに抱きしめてもらえるなんて夢のよう。


一緒にいられなくても、ソルが笑って生きてくれたら私は幸せだよ。


自分勝手でごめんね…。



ソルは私から体を離し、両手でそっと私の頬を包み込む。


私はソルの手の上に手を重ねた。


ソルが親指の腹で優しく頬を撫でてくれる。


とても気持ちよくて、ソルの手の感触をもっと感じたくて、私は目を閉じた。


暫くすると、ソルの薄くて冷たい唇が私の唇に重なった。


初恋の彼との初めてのキスは涙と血の味がした…。


時が止まってしまったかのように私たちは長い間唇を重ねていた。








これからもずっと、貴方だけを愛してる。


幸せになってね……。