月夜の太陽

レバンナさんはどんな思いでその言葉を言ったんだろう。



「混血のはずなのに、生まれてきた子は金色の髪の毛で目を疑ったわ…奇跡的に純血の血が濃く出たのだと思った。でも…目を開けたあの子を見て…もう隠しようがないと思った……」

「ソルの瞳は…綺麗な銀色をしていたわ」

「私の家系にも主人の家系にも…銀色を持つ者は誰一人として、いないもの………」



アリアさんの声は段々としっかりしてきた。


私の頭の中も…。


ソルがいつも帽子を被っていた理由がこんなところで分かるなんて……。



「国民に知られる前に直ぐに殺してしまうべきだと、ビリーにもの凄い形相で言われたわ…私や主人の意見は一切聞き入れてもらえず、結局罪のない生まれたばかりの子を殺さなければいけなくなった………」



ビリー様は息子であるロナウド様に王位を継いで欲しかったんだわ…。


誰との間に出来た子であろうと、アリアさんとレバンナさんが自分の子だと言い、それが認められれば王位第一継承者はソルになってしまう。