雨が降り続く中、傘を差しながら連絡を待ってるわたし。

午前中から降り続いた雨は容赦なく降り頻る。
駅前はいつもと同じくらいの人ごみで気持ちが悪くなる。
二人寄り添って歩く恋人達が幸せそうで鬱陶しい。
わたしだってああいう風にしたいのに。

振動が連絡が来たことを伝えている。
すかさず確認すると”もう着くよ”の文字。

なんとなく見渡すと、あの人が居て。

わたしはとっさに傘を花壇に隠して、あの人の元に走ってく。

「おはよ!」

『え?は?お前傘は?」

「んー…どっか行っちゃった?」

『どっか行っちゃった?って…ほら、入れよ。』

呆れながら笑う彼の隣に入り込んで、気づかれないようにガッツポーズ。

そう、この人がわたしの好きな人です。