家族内恋愛

『やめて…私から居場所を奪わないで…』

美音…

『うっ……………!』

「美音」

美音は呼びかけても顔を上げなかった

たぶん泣き顔を見せたくないんだろう

馬鹿だな、美音は…

「俺は美音が幸せならそれでいい、ただ笑っててほしいんだ」

『っ………』

「好きになることは悪いことじゃない…でも美音がそう言うなら俺は何も言わない………俺はいつでも美音の見方だ」

『うっ………和真…』

俺は美音を優しく抱きしめた

「大丈夫だから」

そう言うと美音は線が切れたように泣き出した

俺の胸の中で…