──…足取り重く、公園の出口へと向かった。 辺りは薄暗かった。 …まだ少し明るさが残る空を見上げる。 あぁ、また、あの空だ…。 群青色が俺を飲み込む。 …この色は どうして、俺の寂しさを倍増させるんだろう。 今は何も考えたくなくて 俺は走った。 家までのいつもの距離が 今日はやけに遠く感じた。 苦しくなっても、ひたすら走り続けた。 …ただ、彼女に会いたかっただけなのに。 …神様は 俺の邪魔ばかりする。