群青色の恋     〜私たちの恋愛模様〜

しばらく電車に揺られ、


遊園地のある最寄り駅に着いた。




二月の遊園地は、日中でも肌寒いけど、

日曜日となると、多くの家族連れでにぎわっていた。

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入園したもの……人混みで、何度も彼女とはぐれそうになる。




彼女はすらっとしていて、背は高い方…160センチ前後?だったが、人の波にのまれてしまい、身動きがとれていなかった。





…いた。




…あっ…消えた…



彼女の顔が見えた!瞬間、俺は


「こっち!」…思わず彼女の手を引いた。




彼女は一瞬びっくりした顔をしていたが素直に従う。



──お目当てのアトラクションの列に並び、俺はそっと手を離した。




「いきなりゴメンね。おーちゃん消えちゃうからつい……//」


彼女の顔を見た。目が合っうとなんか気恥ずかしくてふいっと反らした。



……言ったものの、なんか言い訳してるみたいで。


俺はだんだん顔が熱くなっていくのがでわかった。


そんなキャラじゃないのに!!



そんな俺をじっと見ていたおーちゃんは、



寒さで赤くなった頬をさらにピンクにして




「…迷惑じゃなかったら



ハルくんと手、繋ぎたいな」




へへっ、と笑ってた。





…ドクッ、ドクッ……─



俺の心臓が騒ぎ出す。



遊んでた女たちは、


当たり前のように手を繋いできたり、腕を組んできたりしたから、


そういう行動にドキドキなんかしなかった。



目の前の彼女を見てると



俺の心臓が勝手に騒いでしまう…。



俺は、赤くなってる顔を見られたくなくて横を向き、そっと彼女の右手を握った。




彼女の手は意外と小さく


指は細く、


強く握ると折れてしまうんじゃないかと思うほど華奢だった。



でも……とても柔らかく、温かい手をしてた──…。