…大介、俺になにか隠してる、


すぐわかった。




アイツが嘘をつくときは、両眉が上がるから。


子供の時からかわらない癖


しっかり上がってたし…



けど、外見に似合わず、大介はしっかりしている。



…何かを隠していても、口の堅い大介はその秘密を守り通すだろう。



だけど


あの時、薄れていく記憶の中で


…確かに『彼女』の声が響いてた。



声、だけでない。



…彼女の匂い。


彼女の匂いは



二年前のあの日から、


俺を




…支配していた。