群青色の恋     〜私たちの恋愛模様〜

瀬南くんが真剣な顔をして言うから、…嬉しいのと恥ずかしいので、私はちゃかしてしまった。




…すると、瀬南くんは車を路肩に停め、


「───……義姉さん…」


え……?

「…な、なに?どうしたの?!真面目な顔して…」



ズイッと瀬南くんが近付いてきた。




運転席と助手席は至近距離で──…。



真っ正面から見られると、……さすがにすっごく照れてくるんですけど…?!


顔が赤くなる…
どうしていいかわかんない〜!!



そんな私を見てた、瀬南くんの手が…私の顔の方に伸びてきて……










「ちょーしに乗ってんじゃねぇ〜!」






───へ……?!


「ちょっと!はなひてぇ〜!!」



鼻を摘まれた…!!




「んもっ!私の顔で遊ばないでよぉ!!」


…起こしてくれた時だってホッペ詰まんだし!



鼻を撫でながらまたまた瀬南くんを睨む。



「──義姉さんが、ホントに大丈夫なのか確認したんだよ」


しれーっとして車を動かす瀬南くん。



「そんな確認の仕方って……」



「それに……義姉さんの顔見てると、いい意味でムカつくんだよね〜」



ムカつく?
そしてなぜか笑ってる…。


「……大丈夫って言うか、諦めた。


彼を忘れることをね。

好きなものは好き。


私、彼のこと……
ずっと好きだと思う。


けど、……彼は、私のこと嫌いになったと思う。昨日、一方的に離れちゃったから。
だけど……思ってるだけならいいよね?」



…結婚するんだから、夫になる三崎先生を受け入れないとダメなことは、頭ではわかってる。

…けど、心の中は晴海くんしか考えられなくて…。


でも、それって最低なことなんじゃないかって…


──…誰かに「いいよ」って言ってほしかった。