群青色の恋     〜私たちの恋愛模様〜

「おーちゃん!大丈夫!?」

ハルくんは駆け寄って、背中を撫でてくれた。


会えたよ… よかった…。


少しずつ、呼吸が落ち着いてきて…



「待ち合わせ───行けなくて……約束破ってごめんなさい!本当に……ごめんなさい!」


謝ることしかできなくて、頭を下げて何度も謝った。


「…おーちゃん、顔上げてよ」

ハルくんは優しい声で言ってくれるけど、私は首を横に振った。


「約束…破ったのは事実だから…」


ハルくんは一体何時間、待っててくれたんだろう…。

それを考えただけで涙が…涙で声が詰まった。




「…おーちゃんは約束破ってないよ。」



頭を下げてる私を起こして、……優しくギュッと抱き締めてくれて…





「…一度しか会ってないのに、こんなこと信じてもらえないかもしれないけど…

…俺…本気で…君のこと好きになった。」


私の耳元で囁く。




夢じゃない。

…ハルくんの体温を感じ、ハルくんの声がはっきり聞こえる。




私のこと…好きって…言ってくれた…。



嬉しかった。

嬉しくて…声を出さずに泣いた。


すると──…ハルくんは慌てた様子で体をぱっと離し、

「ごめんっ!…突然抱きついたりして…嫌だったよね。…ホント、ごめん!!」

頭を下げる。


…ハルくん、私が抱きつかれて嫌で泣いたと思ったんだ。


違う…。

「違うよ!」



嫌なんかじゃない!


──…私は首と両手をブンブン振って否定する。





…しばらく私を見ていたハルくんは、急に顔を伏せて

「ご、ごめん、おーちゃん……──クッ…」


「……く?」


「ククッ…ははっ…あはははは〜!」


突然謝ったかと思ったら、ハルくんは大声で笑い出して…。


突然のことにびっくりした私は、そんなハルくんを見ているだけで…

「ごめんっ!ただ……、あんまりおーちゃんの動きが可愛くて…ごめん……なんか謝ってばっかりだね、俺たち。」


涙目のハルくんが、目を擦りながら笑ってたんだ。