……ハルくんとの約束、守れそうにないな…。





「…は…、とうとう軟禁か…。」



ポツリと言って笑った。




……ここまで来ると、もう笑うしかない。




部屋を見渡す。



…殺風景で、なんにもない部屋。





…リビングのソファに座った。




今日あった出来事を思い出す…。



…ハルくんと一緒にデートした。



…夢みたいな一日。






キス……しちゃった。



そっと、自分の指で自分の唇をなぞってみる。




夢?──…もしかしてホントに夢だった?






…夢だったなら夢で、それでもいい。






…神様。夜もハルくんに会わせて下さい。





…夢の中なら、"あの人"に邪魔されないから。







私はゆっくり……目を閉じた──…。





「…来週、会って下さい」





──…ハルくんのあの言葉が、ずっとこだましてて、



ずっと…耳の奥から離れることはなかった──…。