群青色の恋     〜私たちの恋愛模様〜

──突然、前を歩いていたハルくんの足が急に止まって、私の方を振り返って…


──…薄暗くて、表情をはっきり見ることはできなかったけど、確かにハルくんは言ったんだ。



「…あ、あのさ………これから、うち、来ない?」






「え……?」



私の足が止まった。




…聞き間違い?


じゃなかったら、

……もう一度、ちゃんと聞きたくて、



「……ハルくんのお宅に…?」


ズルイと思ったけど、聞き返した。



暗闇に目が慣れてきて、ハルくんの顔が、見えてきた…


「い、家って言っても、べ、別に変なことしないからっ!ホ、ホントに!


…もっと話したいなと思って…」




うん、──…はっきり、聞こえたよ。


はっきり見えたよ、…ハルくんの顔。



それだけで、これからのこと、頑張れる気がして…


涙が出そうだった。


それに…


「……ぷっ、ハルくん、ドモリ過ぎ!」



そんなハルくんが、ホントに可愛くって、とても愛しく感じて…、


もっと一緒に居たいって。

これは神様からのプレゼント…。そう思って、



私たちはハルくんの家へと向かったの。



そこで出迎えてくれたのは、丸くて柔らかい笑みをした吉田さん。


お母さんかと思ってたら、ハルくんちのハウスキーパーさんで、体が冷えてた私たちに、温かいお茶を入れてくれたんだ。



体が温まったし、ホントにおいしかった──…