群青色の恋     〜私たちの恋愛模様〜

私の代わりに大ちゃんが、学年と歳をハルくんに伝える。


「あっ!そうだ〜」


大ちゃんがポンっと手を叩いて、



「ハル!この子の名前は『おーちゃん』だよ♪」



私の肩をポンポン叩いて紹介した。



本名でもよかったんだけど、昔から成れ親しんでる『おーちゃん』て、ハルくんに呼んで欲しかった。



「…は?」



きょとんとしてるハルくんは大ちゃんの顔を見てる。けど、大ちゃんは気にしてないみたいで、


「おーちゃん、こっち『ハル』ね♪」



今度はハルくんの肩をポンポン叩いて紹介した。



──うん、知ってるよ。


ハルくん…。


晴海くん。



…綺麗な名前も素敵。



大ちゃんから聞いた話によると、


『名前が女っぽいから、絶対『ハルミ』って呼ばせないんだよ』


って教えてくれたけど、綺麗な名前をきちんと呼んでみたかった。


晴海くん……。


キャッ//…只今、妄想中。

……そんなハルくんは、まだ大ちゃんの顔を見たまんま。


…せっかくの男前が…


おもわず、

「…ハルくん、顔、おかしいよ?」


ぼそっと言ってしまった!


我に返ったのか、ハルくんは私に「なんでもないよ」微笑んでくれて……トロケそう…!




そんな私を見てか、


「おーちゃんて、……たまにタイムスリップしてるよね…?」



…はい。ハルくんの言う通り、


「なんか、自分の世界に、…ね//」




うわ〜!!恥ずかしっ!!変な子って思われちゃったかな!?



顔色を、赤にしたり青にしたりしてるうちに、駅に着いた。



「ここでお別れで〜す」


大ちゃんが泣き真似をして言った。



ここからホントに二人きり…。会話とか続くのだろうか?



今になって不安になってきた…。