群青色の恋     〜私たちの恋愛模様〜

──…こんなに寒いのに、冷や汗って出るんだ…



『……おい。』



また呼ばれた。




私は覚悟を決めて、ゆっくり振り向く───




「……健吾。」


振り向いた先には…





見送りに来てた黒いドレスを着た女の人が、男の声のする方を見ていた。




その女の顔を見て、私は声を上げそうになった──…



未来──!!



慌てて自分の口を両手で押さえる。



未来…本当に働いてる──




「未来、ちょっといい?」



あの髪型、サングラス……男の人……未来の彼氏だ!




「…………うん…何?」





他の二人は店に戻ってしまったみたいで、そこには二人の姿だけ。





私は気付かれないように、急いで店と店の間に身を隠し、二人の会話に耳を澄ました…。



ちょっと離れてて聞き取れない…




でも、目で二人を見てる限り、楽しい話をしてるようには思えない…。



しばらく話してたけど、未来が男の腕を掴んだ。



……けどガタイのいい男は、腕を振って簡単に未来を払い、



あ……───




未来はその場に倒れた──…。