校門を出たところで、初めて後ろを振り向く。


「…帰ったな」

親父がいないのを確認し、息を整えながら


俺はゆっくり歩き始めた。




…なんか苛々する。



俺はカバンから携帯電帯を取り出し大介の番号を開いた。



通話ボタンを押そうとしたが


(……やめた。)


俺は再び指を動かし、

通話ボタンを押す。



──《もしもし、ハル?》

─── かけるとすぐに相手が出た。



「……もしもし、瑠美(ルミ)さん──。…今から会える?」

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…電話をしまい

俺は家と逆方向に歩いていった。