大ちゃんから


『引っ越し先で野球を始めた』


という手紙に


『私もテニス、始めたよ』

と返事をした。



"絶対!大ちゃんの野球やってる姿、見に行くね!"


とは言ったものの…土曜、日曜は自分のテニスの練習・試合があり、なかなか行くことが出来なかった。




…月日は流れ、私は中学二年生になったある日



久々に大ちゃんに会った。

大ちゃんは小学六年生ながら、優秀なキャッチャーとして地元新聞に大きく載っていた。



大ちゃんは、相変わらず可愛かったけど


別人みたいで

身長も、いつの間にか抜かされていて

『男の子』から


『男の人』に変わりつつあった。



ドキッとした。


けど、笑った顔は昔のままで



変わらない笑顔に安心した。


私にとって大ちゃんは


大切な存在。


大切な『弟』。