そんな私たち三人姉妹の中で



私が一番、大ちゃんと仲が良かった、と思う。




運動神経が一番良かったから(笑)



走り出すと

やっぱり大ちゃんは男の子。


足が速くて、お姉ちゃんも妹も途中で走るのを止めちゃったけど、



私だけは平気な顔でついていった記憶がある。





───…そんなある日、



私が小学三年生、大ちゃんが一年生を迎えた春。



大ちゃんが引っ越しをすることを、ママから告げられ



大泣きしたことを覚えてる。



ずっとお隣りさんだと思っていたから


いなくなるなんて考えもしなかった。



オジさんの……大ちゃんのお父さんのお父さん…つまり、お祖父ちゃんが倒れたらしくて、お祖父ちゃんが開業している歯医者さんを継がないといけない、


って理解できたのは、


私が小学校高学年になった頃だった。