「相手は柊グループの御曹司だ。お前より3つ上で「ちょっと待ってよ!!」
「なにそれぇ・・・?あたし、まだ16歳だよ?そんな、全然知らない人と結婚しろとか言われても!」
そこまで言って、あたしは言葉をとめた
だって、
あの、あたしの大嫌いな目でお父さんが見てくるんだもん
あたしを見下した目
怖くて怖くて、その目で見られただけで何もできなくなる
「うちには、百合子がいればよかったんだ。
お前の結婚など、生まれて早々に決まっていた。
うちをお前になんか継がせない。
せめて、その身体で育ててやった恩をかえせ」
なんて身勝手なんだろう
あたしだってわかってたよ
お父さんは
あたしが嫌いだってこと
お姉ちゃんが大好きだったってこと
・・・・あたしが、どんなにがんばっても、お姉ちゃんの代わりにはなれないってこと
・・・・どんなにがんばっても、お姉ちゃんのように愛してもらえないってこと
全部、全部、分かってた。
でも、
「お前は、うちには要らない」
涙を抑えられなかった

