食堂に着くと、すぐに美沙子がやって来た。


美沙子「皆さんお揃いで(笑)」
美沙子はロングヘアーで綺麗なのだが、少しケバい感じの女の子だ。

大樹「美沙子遅せぇよ。凄ぇ面白い話有るんだ!」


美沙子「どうせまたロクでも無い話なんでしょ(笑)」

大樹「お前まで…」

皆が笑う中、大樹は真剣な顔をして話を始めた。


大樹「実は、昨日の晩にネットで調べてたんだけど、T県のある町に今は誰も住んで無い館が有るらしいんだ。
50年程前までは、ある家族が住んでたらしい。
ある晩近所に住んでた住人が館の近くを通りかかった時に館から叫び声を聞き、警察に通報した。

二人の警察官が駆け付けた時には家族の姿は無く、一階の食堂に有るテーブルの上に大量の臓物と体の欠片が無造作に置いて有るのを発見した。

慌てた警察官は一人は館に残り、一人は応援を呼ぶ為に車の無線に走った。
応援が来た時には、何故かテーブルの上に有ったはずの臓物や体の欠片は無くなり、残った警察官も姿を消していた…
生々しい血痕だけを残して…

警察は本格的に捜査を始めたが、手掛りは無く未解決のまま捜査は打ち切られた…
そして20年程前、かなり古い建物だし、人も住んで無いから、取り壊して、何か違う物を建てようって計画が出たんだって。予定通り工事が始まるとすぐに、現場の人間が数人姿を消した。
おかしいと思った建設会社は警察に捜査を依頼したが、只の行方不明事件として扱われた。
それ以降誰も館に干渉する者は居なくなった…