三年生の引退試合は、散々な結果に終わった。

みな落胆したが、当然の結果だった。

他のチームの方が努力したからだ。


試合の後、拓馬は多数決でバスケ部のキャプテンになった。

誰もがそうなるであろうと思っていた。

誰もが拍手した。

拓馬はみんなの前でがんばりますと応えた。

早苗先生だけが、ひとつ離れたところに立っていて無表情でいた。