いつもよりも長い春休みが
終わろうとしていた。

美鈴と拓馬には、
たくさんの時間があり、
惜し気もなく、空間を共有するために時間を使った。


しかし、何度デートを繰り返しても、二人の距離は映画館で隣同士に座る程度にしか、縮まらなかった。


そして二人とも、その事に対して特に何とも思っていなかった。

ある日を境にするまでは。