もうひとつの卒業

「そうかな。

倦怠期かな。

まだ、拓馬のこと、何も知らないのに」


美鈴は並んで座る二人を見た。

親密な空気に包まれている気がした。


「美鈴達さあ、最後までいったの?」


最後までというのが、セックスの事だと思い当たると、美鈴は顔を真っ赤にして、首を横に振った。