素材の邪魔にならない程度にいれるのが調味料。

「でも、まさかの白味噌だった。」

彼女の出身地では、白味噌雑煮が主流で年末になると決まって送られてくる。

年末はお互い忙しく、まともな年末年始を過ごせた事はない。
もちろん、実家にもここ何年かは帰ってない。

「実家の味が恋しくなるね」

白味噌の商標を見ながら彼女は言った。

「じゃあ一緒に帰る?アタシの実家に」

僕はまだ、彼女が言う白味噌雑煮を食べた事がない。
甘い味噌汁ような、甘酒のような。

「うん、帰ろ」

これで年末年始の予定が決まった。