王子様



「こういうの初めてって…前の彼女さんの誕プレは?」

聞いたとき翔馬の笑顔が一瞬で消えた

どうしてこんな事を聞いたんだろう


後になって後悔をした


「俺は…元カノの誕生日をずっと祝えなかった。祝いたくても…彼女には俺よりも大切な人がいたんだ」


大切な人?

彼氏よりも大切って…

「翔馬、ど」

「翔馬く…ん?」


誰かに言葉を遮られた

横を見ると、とても可愛い女の子が居た


嫌な予感がした


翔馬はいきなり立つと会計表を持ってレジに行った

そして帰ってくると私の手を握って店を出た