「おい。亜由美、脅かすなよ」 超不機嫌な顔で、ユウは私を睨みつける。 「だって~。雷怖いんだもん」 と、言ってる間も、雷鳴は轟き、その度に耳を塞ぐ。 「オレは眠いんだよ。起こすな」 起こされたのが、よっぽど腹が立ったのか、ユウは背中を向けてしまった。 何よ。 こんな時くらい、優しい言葉を、かけてくれたっていいじゃない。