アキくんは、私たちのクラスの担任の他に、物理の教科担任でもある。 だから、物理の時間は、みんな浮足立っているんだ。 そう言う私も、みんなと同じなんだけどね。 「あ~、今日もアキくん、かっこよかったな~」 「ちょっと、亜由美。あんたが言うと、シャレにならないって」 香乃子はそう言って、私を教室の角へ引っ張った。