大好きな君へ。

「美奈‥
ありがとね。」

膨れっ面でボソっと言った。


「ぷっ」

そんな様子が可愛くておかしくてたまらない。

根はいつもの杏里だ。



「部屋いって話そっか!」

そう切り出して杏里と一緒に部屋へ行った



「私杏里と仲直りしたい。
夏休みも近いし、遊びたい。」


杏里はしばらくぼーっとして黙っていた。


「…なんで?
なんで美奈はそんなに優しいの?
杏里はあんなに酷く美奈にあたったんだよ?
どうして許せるの?」


杏里はうつろな目で何かを探すような表情で言った。


私は少し考えてにっこりと笑って、


「杏里が好きだからよ。」


と答えた。