大好きな君へ。

「まあ‥!
ありがとう!
杏里も私もこのアイス好きなのよ。」

キャッキャッと喜ぶおばさんは

本当に杏里に似ている。


夏休みも近いし早く杏里と

仲直りできたらいいな。


おばさんから

私のぶんのアイスを受け取ったとき、


階段を降りる音が聞こえてきた。



「お母さーん?うるさいよ。
誰か来てー‥
って美奈か。」


ピンクのスウェットがよく似合ってて

あいかわらず可愛い。


「杏里。美奈ちゃんがアイス買ってきてくれたの!
これ、好きでしょう?」


おばさんが杏里にアイスを渡す。


「あ‥うん。」


杏里はそっけなく返事をすると

パッとアイスを奪って食べ始めた。