橘の頭上にあったホテルの看板が落ちて来た。

「…橘…怪我は…ないか?」

「…えっ?あ…うん…あ…ありがとう…」

「とにかく、危ないからゆっくり気をつけて行こう…」

「う…ん」

惣一郎が立ち上がろうとした。その時…

「ぃつっ…」

「小林くん?」

惣一郎は痛みで足を押さえた。

右足首に看板の破片で怪我をして、血が出ていた。

「小林君!怪我…」