「彼女はテキトーで無関心で周りに気を配らないし無責任で非常識な人間だ。」
「だけど翡翠は常識に捕われて人を傷つけることはしない。」
「へ、」
「素敵な非常識だってあるのよ。まあ、あれは感心できないけどね。」
「…。」
「私が翡翠と友達になった理由は、なりたかったから。ただそれだけよ。あなたみたいに人のスペックを見て自分の損得だけで友達選んでない。」
「僕は別にそんな…」
「人それぞれだからいいんじゃない?あなたみたいな完璧人間ばかりじゃないんだから。」
完璧人間は後藤さんの方だと思う。
「あー、なんか中村君と話してたら頭固くなりそう。じゃあまた放課後ね。」
皮肉を言い残して後藤さんは去って行った。


