「なあんだ。問題児だったんだ相良君。」

横からひょいと顔を出した翡翠。

「山村…」

「山村あ!お前も充分問題児だ!」

「あー、はいはい。説教ならまた今度聞く聞く。」

「なんだそのテキトーな態度は!」

「やべ。よし、逃げよう。」

「山村あ!」

翡翠はダッシュで階段を駆け登る。

健一もそれを追いかけた。

「あ、おい、相良!話はまだ終わってないぞ!」

背中に先生の怒鳴り声を感じた。