「山村さん!」

「あ、なんだ。ついて来たの。」

たどり着いた屋上。

「さっきのテキトーな言い訳何?」

「言い訳じゃないよ。」

「は?」

「『みんな違ってみんないい』世界一素敵な言葉。それを説明しただけ。」

「…ふーん。」

「世の中完璧人間ばかりだと息苦しくなるでしょ。」

「うーん。」

「まあ、完璧人間なんてめったにいないけど。つーかいるのかな。」

「さあ。」

「あ、あの雲ドーナツ型じゃん。」

「…話飛んだね。」

「あれ、なんの話してたっけ。」

唯は翡翠と過ごす時間の緩さが心地好く感じた。