「翡翠が笑ってればなんでもいい。」

「…え?」

「お父さんもお母さんもそう思ってる。」

「…ありがとう…」

翡翠の目には涙が滲んだ。

「言ってるそばから泣くなよ!」

「…これは心の汗だ。」

「汗は風呂で流してこい。涙はお父さんがいつでも拭ってやるけどな。」

「父さんのタオル臭い。」

「なんだと!?反抗期か翡翠!」

父の手はさらに力強く翡翠の顔をこすった。