「お星さまになるんだって。」 「へ?」 「お父さんが言ってた。でもお星さまって夜だけじゃん。昼間はお母さん何してんのかな。」 「…。」 「書けた?」 「あ、うん。駅も書いておいたから。」 「ありがとう。」 翡翠はかばんに紙をしまった。 「星になるなんてとんだ嘘だよね。」 「え、」 「ただの子ども騙しじゃん。あのころの私は信じちゃってたけど。」 「そんなことは…」