「おばちゃん、それだけで私にお茶出してくれたの?」 「ふふ。お父さんは元気?」 「元気だよ。」 「そう。よかった。翡翠ちゃんは元気に学校通ってるの?」 「うん。」 「…そう。大きくなったわね。」 どこか悲しげに笑う由香里。 「私、おばちゃんに出会ったことある?」 「あっえーと……翡翠ちゃん、紅茶おかわりいる?」 「いただきます。」 なんだかはぐらかされたみたいだ。 紅茶を運んできた由香里は翡翠の目をじっと見た。