「後藤さんって同じ中学だったよね?」 「いや、違うけど…」 「あれ、違ったか。そうかそうか。」 翡翠は立ち上がって鞄を手にとった。 「今日って宿題なかったよね?」 「いや、大量に出てたけど。」 「そうか。あるのか。」 唯を一瞥して言う。 「早く帰らないともうすぐ完全下校の時間だよ。」 「いや、それさっき私が言った…」 「また明日ね、後藤さん。」 翡翠という女は謎だらけだった。