不器用な恋模様




あれは4月の頃だ。



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「やべぇ!!!
入学式に遅刻とか有り得ねぇってι」


大きな独り言を言いながら
学校まで走るのは
オレ、宇野 湊。



身長は平均より低め。

顔は整ってる方だと思う。


でもな?
母親似のせいか、
目はクルッとした二重で笑うと、えくぼができる。



小さい頃から言われた。


――――童顔だって。



だから女の子からは
あんまり男として見てもらえなかった。