「嫌」 「え」 「嫌って言ってんでしょ。聞こえなかった?」 「えー。なんでー」 「じゃあ、ここで言いなさいよ」 「え」 りーくんがちらっと私を見る。 なんだ? 私を見て。 「李音。 聞かなくていいことだってあるのよ? 聞いて欲しくなったら自分から話すわよ。 そのときを待ちなさい」 「....そっか。わかった。 ありがと、みくる」 りーくんはそう言うと 自分の席に戻った。