にがちょあ。



「あれ、喧嘩じゃなかったのか...」


やれやれとその場を
立ち去ろうとしたとき


「くるみ?」


....名前を呼ばれた。



何故 私の名前を知っている?


「失礼だが、君は....」


「うん、そうだよ!
久しぶりだね、くるみちゃん!」


「え?いや、その~......久しぶりも何も....君は....誰だ?」



黒髪の男の子は
一瞬 目を大きく見開いた。
(それからにやっと笑った、ように見えた。)