わたしは浅松菜都。 菜都には、親友がいる。 恋を知らない、永原冬果。 昔、冬果はこんなことを言った。 「あたし夏似合わないの、だって冬果だもん…」 この子は自分の名前にコンプレックスを持っている。 だからなのか、出会ったときから自分のことあたしって呼ぶ。 菜都からしたらそれが羨ましいのに、冬果は菜都が羨ましいんだって。