「♪♪♪♪~~♪♪~。。。」


うるさいな~、なんなんだよ。朝から。


携帯の着信音で目が覚める。
外はかなり明るかった。



携帯を開くと、表示された名前は...
『真山直樹』


チッと、軽く舌打ちしながら
いかにも面倒くさそうに、出てやった。

「...なに?」



電話の相手は、ため息混じりに言った。

「お前なぁ、今日何の日?」

あたしは思わずカレンダーを見た。


「???」

頭が真っ白になった。

今日は4月1日...
高校の入学式!!


思わず叫ぶ。

「直樹!!
なんで起こしてくれないのよ!!
もう8時半じゃん...
間に合わないよ~」


何も言わない、電話の相手。

「...ぶちっ....ツーツー...」


切れた!?
ありえない。

まぢで半泣き状態。


あたしは、これまでにないくらいのスピードで
着替えて。
顔洗って。
走り出した。