☆羽音side☆

今日からこの学校に通うのか。。。

目の前の中学を見上げながら初めて通る通学路を歩く。

私は昨日、こっちに引越してきたばかりで凄く緊張している。

さっきまでは、迷わずに学校に辿り着けるか。とか。
今はもう目の前にあるからいいけど。

新しいクラスに馴染める気がしない。。。
実は、人見知りで自分から話しかけられなかったりする。
親は「皆新しいクラスなんだから、大丈夫よ~」
とか言ってたけど。
皆は1年間同じ学校にいってたんだよ!?
私は今日から!
それとこれとは全然ちがうじゃん!!!

「はぁぁー」

緊張混じりのため息をついてクラスの中に入った。
その瞬間。
「はじめましてー!羽音ちゃん!?」
急に知らない女子数人に声をかけられた。
「えっえっ?そ、そーですっ////」
ここで人見知りスイッチON!

「羽音ちゃぁん!席、ココ、ココ!」
可愛いショートカットの女の子が席を指さしながら私を呼ぶ。
席につくと、私を囲むような状態で話しかけてくる。

「ねぇねぇ!ドコの学校から来たの?」
「羽音って呼んでいい?」
「誕生日いつ?」

いろんな質問をいっきに聞かれたから全然こたえられない。。。
まぁ、一つずつ聞かれたとしても、恥ずかしくて答えられないけど。

私が困っていると、すぐ隣から聞き覚えのある声がした。
「ダメだよっ!みんな、いっきに聞いても答えられないって」
そう言ったのはさっきの可愛いショートカットの子。

そこでチャイムが鳴ってみんな席につく。

あの子・・・私のこと助けてくれたんだよね。。。